断熱材 ウール(羊毛)の特徴・メリット・デメリットを詳しく解説します!

ウール(羊毛)注文住宅の断熱材について
マイホーム博士
マイホーム博士

今回のブログ記事では断熱材「ウール(羊毛)」の特徴・メリット・デメリットについて詳しく解説していくぞい!

 

ウールは日本で断熱材シェアとしてはかなり低くマイナーな断熱材となっているが、天然繊維でメリットも多くあるので知っておいて損はなし!

ウールの断熱材とは

マイホーム博士
マイホーム博士

さて今回のブログ記事では「断熱材 ウール」についてまとめていこうかの!アシスタント諸君も、さすがにウールは知っておるよな?

たぬきちゃん
たぬきちゃん

もちろん!ウールは羊の毛だポン!

助手ちゃん
助手ちゃん

ウールのセーターとかも暖かいですもんね!断熱材として使われる理由もわかります。ウールは天然繊維系の断熱材に分類されるわけですね!

マイホーム博士
マイホーム博士

その通り。ウール断熱材は言葉のとおり「羊毛」が素材の断熱材のことじゃな。「ウールのセーター」など冬向けの洋服に使われることも多い断熱性能に優れた天然素材じゃ。

ウール断熱材の特徴(長所)

助手ちゃん
助手ちゃん

ウールは確かに断熱性能が高そうな素材ですが、他にも詳しくウール断熱材のメリットを教えてください。

マイホーム博士
マイホーム博士

うむ、ウールは断熱材としてけっこう優れた性能を持っているぞい。
まずウールは湿気を吸いとり、また乾燥すると湿気を吐き出す「調湿効果」を持っておる。そのため結露しにくく湿気に強い断熱材というわけじゃ。

助手ちゃん
助手ちゃん

あ、セルロースファイバーの記事でも解説してた「調湿効果」がウールにもあるんですね!

マイホーム博士
マイホーム博士

うむ。ウールは湿気に強いどころか、水ぬれに耐久性がある。もし水にぬれてしまっても乾燥しやすいので断熱効果も維持しやすいのじゃ。

 

レアなケースの話になるが、例えば床上浸水などがあった場合を考えてみよう。グラスウールの場合は濡れてしまったらダメになってしまうが、ウールなら乾燥すれば断熱性能が元に戻るってわけじゃな!

たぬきちゃん
たぬきちゃん

ウールすごい!他にメリットはあるんですか?

マイホーム博士
マイホーム博士

うむ。ウールは天然素材じゃからホルムアルデヒドなどの有害物質を発散させないぞ。

たぬきちゃん
たぬきちゃん

ホルムアルデヒド!ってなんですか?

助手ちゃん
助手ちゃん

はい、ホルムアルデヒドの説明置いておきますね。

※ホルムアルデヒドとは
ホルムアルデヒドとは建築資材や家具、壁紙(クロス)の接着剤などに含まれる化学物質の一つで、家具や建築資材などから少しずつ室内に発散される。高い濃度のホルムアルデヒドが発散された室内では目や気道に刺激を感じることがある。ひどい場合は呼吸困難の原因にもなる。
マイホーム博士
マイホーム博士

説明サンキューじゃ。ホルムアルデヒドなどの有害化学物質はできるだけ発散されない方が健康には良いな。まぁ家具などからも出るので完全に排除するのは難しいんじゃが。

助手ちゃん
助手ちゃん

天然素材だと、こういう化学物質が出ないってことですね!

たぬきちゃん
たぬきちゃん

でも天然素材だとシロアリに食べられやすかったりしませんか?だってウールのセーターも虫食いされるポン!

マイホーム博士
マイホーム博士

確かにウールのセーターと言えば虫食いが天敵じゃな。

 

でもウールの断熱材には「ホウ酸」が混ぜ込んであるため、実はシロアリ被害には強いほうなんじゃ!しかもホウ酸はゴキブリとかの害虫にも効果があるので虫を寄せ付けにくいぞい!

たぬきちゃん
たぬきちゃん

あ、ホウ酸を混ぜ込んであるのはセルロースファイバーと同じだポン!

助手ちゃん
助手ちゃん

ゴキブリとかの害虫を寄せ付けにくいのは大きなメリットですね!

あ、あともう一個不安なのがウールは燃えやすいんじゃないですか?

マイホーム博士
マイホーム博士

「ウールは繊維だから燃えやすい」と思いがちじゃが、実はウールは難燃性の繊維なんじゃ。

たぬきちゃん
たぬきちゃん

難燃性?燃えにくいってこと?

マイホーム博士
マイホーム博士

その通り。難燃性というのは「燃えにくい性質」のこと。
ただ注意しないといけないのは「燃えにくい」というだけで、燃えないわけではない。ちなみに「難燃性」よりも耐火性能が高い素材は「不燃性」というぞ。

例えば、グラスウールとかロックウールは熱や火に強い「不燃性」の材じゃな。ウールはこういう不燃性の材に比べると火や熱に弱いと言える。

助手ちゃん
助手ちゃん

なるほど、じゃあウールは「不燃性のグラスウールやロックウールよりは耐火性は低いけど、燃えやすい素材ではない」ってことですね。少し安心です。

マイホーム博士
マイホーム博士

あとウールは入り組んだ部分にも隙間なく敷きつめやすいので家の気密性も確保しやすいメリットがあるぞい。

ウール断熱材の特徴(短所)

たぬきちゃん
たぬきちゃん

次はウール断熱材の短所(デメリット)を教えてほしいです!

マイホーム博士
マイホーム博士

そうじゃな、まずウールの最大のデメリットは天然素材ゆえ価格が高いということじゃな。そして加えて、価格が高い割には熱伝導率(断熱性能)がそこまで優れているというわけではないんじゃ。

 

この2つのデメリットのおかげで日本ではあまり普及しておらんのじゃ。

助手ちゃん
助手ちゃん

ウールの熱伝導率(断熱性能)って具体的にはどのくらいなんですか?

マイホーム博士
マイホーム博士

ウールの熱伝導率はだいたい「0.040」くらいじゃから、セルロースファイバーやインシュレーションボードと同じくらいじゃな。グラスウール、ロックウールともほとんど変わらない。

 

ウールは価格が高い割にはそこまで断熱性能が良いわけではない。早い話が「コストパフォーマンスが悪い」ってことじゃな。

たぬきちゃん
たぬきちゃん

コスパは大事だポン。

助手ちゃん
助手ちゃん

でもウールは断熱性能の他にはいいところもいっぱいあると思いますけどね。

マイホーム博士
マイホーム博士

そうじゃな。でもセルロースファイバーも実際に値段が高いから普及していないわけじゃからのう。

 

ウールも断熱材としてのシェアはかなり少ないので施工することができる業者も限られてしまうし、そもそも施工できるハウスメーカー・工務店が少ないのじゃ。これもウールのデメリット(短所)と言えるかもしれんのう。

ウール断熱材を採用している主なハウスメーカー

助手ちゃん
助手ちゃん

ウールをメインの断熱材として採用しているハウスメーカーってあるんですか?

マイホーム博士
マイホーム博士

正直、大手ハウスメーカーでウールをメインの断熱材として採用しているところは聞いたことがないのう。中小工務店だったら、ウールを使っているところはチラホラあるみたいじゃ。

ウールは断熱材としてオススメか?

たぬきちゃん
たぬきちゃん

じゃあウールは断熱材としてオススメですか?

マイホーム博士
マイホーム博士

ウールは調湿効果とか防虫効果とか木造住宅の断熱材としては優れた部分があるし、けっこうオススメできる性能ではあるが、いかんせんシェアが低いから施工できるところが少ない。大手ハウスメーカーで注文住宅を建てようとすれば、ほぼウールを断熱材に採用することは不可能じゃ。

 

それにやっぱり価格が高いのはネックじゃな。断熱性能だけを求めるならグラスウールやロックウールなどの方が全然安く済んでしまうからのう!

 

トータルとしてはそこまで強くオススメするような断熱材ではないかもしれんのう。

助手ちゃん
助手ちゃん

ウール断熱材の評価点を付けるとすれば何点くらいでしょうか?

マイホーム博士
マイホーム博士

あくまで個人的感想だが「6点(「10点満点中)」ってところじゃな。

ウール断熱材は「環境に配慮したいし、お金はけっこう余裕がある」という人にはオススメじゃ。

 

あとは「日当たりがあまりよくない」とか「湿気のこもり易い土地条件」の人は検討の価値があると思うぞい!

マイホーム博士
マイホーム博士
注文住宅でみんなが失敗しているポイントがどこかわかるかね?実は新築マイホームの失敗ランキングで「室内の暑さ・寒さ」、そして「光熱費が高い」という点は常にワースト上位に食い込んでいるのじゃ。
助手ちゃん
助手ちゃん
え!それってどっちも「気密性・断熱性」が関係してますよね。
マイホーム博士
マイホーム博士
その通り!だからワシは「マイホームにとって気密・断熱性能は特に重要なポイント」と口酸っぱく言っているのじゃ。
たぬきちゃん
たぬきちゃん
せっかく注文住宅を建てるのに後悔したくないよ
マイホーム博士
マイホーム博士
うむ。それに気密・断熱性能はハウスメーカー各社で大きく差が出るポイントでもあるからの!すでにマイホームを建てて後悔している方たちと同じ過ちを繰り返さないためにも気密・断熱性能は必ずカタログで比較するべきじゃ。

ウール断熱材のメリット・デメリット

ウール断熱材のメリット
調湿効果をもつ
湿気に強い
水ぬれに耐久性
入り組んだ部分にも隙間なく敷きつめられる
環境に優しい(天然素材のため)
ホルムアルデヒドなどの有害物質を発散しない
防音性がある
防虫処理(ホウ酸)をしているためシロアリにも強い
ウール断熱材のデメリット
価格が高い
価格の割には断熱性能がそこまで高くない(コスパが悪い)
専門の業者が必要
そもそも施工できるハウスメーカー・工務店が少ない

今回の記事をまとめると

ウール断熱材は調湿効果、防虫効果、水濡れの耐久性などの性能面は評価できるが、肝心の熱伝導率(断熱性能)はそこまで優れておらず、なおかつ価格が高い。そのため断熱材としてのシェアは少ない。

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